利用者さんの気持ちの変化を見逃さないために

気づいたこと

リハビリを辞めたいサイン

私が訪問リハビリでもっとも気を使っているのが〝リハビリを終わらせるタイミング〟です。

訪問リハビリの分野で仕事をしていると、先週は普段通りにリハビリをやっていたのに、翌週に突然訪問が終了することになってしまったという経験があるのではないでしょうか。

訪問リハビリでは基本的にリハビリの終了期限を定めていません。利用者さんが望む限りサービスを利用し続けることができます。

利用者さんが訪問リハビリに満足した時点で終了になりますし、内容に不満があってもサービスを終了することができます。

病院では期限が過ぎれは自動的に終了となるのですが、在宅では自らの意思で終了を切り出す必要があるため、利用者さんも間接的に〝もう来なくていいよ〟サインを出しています。

そこで今回は、実際にリハビリ終了に繋がっている利用者さんの言動や醸し出されるサインについてご紹介します。

訪問日に他の予定が入ってしまうケース

訪問予定をキャンセルする時に一番言いやすい理由がこれです。実際に予定が入っているケースもあるので一概には言い切れませんが、頻回にこうした連絡が入る時は辞めたいサインだと思います。

親戚や家族が来訪する、病院受診の予定が入っているという理由であれば一時的な休みと判断できますが、なかには明らかに終了を示唆した連絡も入ってくることがあります。

私が経験した事例では、訪問予定日にデイサービスの利用が決まり、代替日の要請がなかったり、訪問日に毎週通院するという連絡をもらたことがあります。

訪問に出てこうした経験をしてみると、意外と凹むと同時に利用者さんに申し訳ないという気持ちでいっぱいになります。

しばらく休みたいというケース

長期の入院や体調不良であればともなく、こうした状態の変化がないにも関わらず〝しばらく休みたい〟という申し出があった場合も終了のサインかも知れません。

一度サービスを休止して日常生活がどれほど送れるか様子をみたいという方もいますが、ほとんどの方はリハビリサービスがなくても日常生活に大きな支障はありません。

そのため、しばらく休みをした後に改めてサービス再開をされる方は非常に稀で、多くの方がそおままサービス終了となっています。

足が痛い・腰が痛いから休むというケース

転倒などの外傷によりこうした痛みが生じているのであれば速やかに受診をしてもらう事態に発展するのですが、慢性的な疼痛を理由に休む場合も終了のサインかもしれません。

同僚が遭遇した事例では、毎週訪問日になると〝腰が痛いのでリハビリを休みたい〟という連絡がある利用者さんがいました。

こうした事態が一ヶ月以上続いたため、管理者が連絡をしてみたところ〝もう終了にしたい〟とサービス終了の申し出がありました。

担当のケアマネジャーさんより後日連絡が入り、リハビリスタッフとの相性の悪さが終了の原因だったとことが判明しました。

よくある笑い話で〝歯が痛いから歯医者を休む〟という話を聞きますが、これも同じくらいリハビリを休む理由としては不自然であることを早い段階で把握しておく必要があります。

まとめ

訪問リハビリに対する利用者さんの心境の変化について、

⑴訪問日に予定が入ってきたら場合、振替希望や代替日の提案がない場合は要注意。

⑵リハビリをしばらく休んだ後に、やる気が復活してる可能性は低め。

⑶腰が痛くて休みたいと言われないよう、技術面の鍛錬も重ねておく。

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