会社を辞めたくなる季節
5月に入ると会社を退職する人が少しずつ増えてくると言われています。私自身もはじめてリハビリ病院に就職をした時はこの時期が一番大変だったように思います。
特に理学療法士や作業療法士の場合、少しずつ患者さんを任されるようになるため不安やストレスが最高潮に達している頃だと思います。
さらにゴールデンウイーク明けという環境も〝仕事をやめたい〟という衝動に拍車を掛けているようにも思います。
そんな折、テレビで退職代行サービスのニーズが高まっているという特集がされており、少し気になったので調べてみることにしました。
退職代行サービスとは
インターネットで退職代行サービスを検索してみると、ざっと見ても20社以上の会社が存在していることがわかりました。
この退職代行サービスとは、会社を辞めたい従業員が代行会社に申し込み、代行会社から職場に退職の意向を伝えてくれるというものです。
そんな不義理をせずに〝退職の申し出くらい自分でやればよいのでは?〟という意見の方が多いとは思いますが、利用している人はそこまでの余裕がないようです。
このサービスの利用者曰く〝直接上司と向き合うと緊張して話すことができない〟ほどの精神状態に陥ってしまっているケースが多いようです。
また、退職を申し出てものらりうらりと理由を付けて退職の話をはぐらかされてしまったり、引継ぎの後任者が内定するまでと理由をつけて辞めさせてもらえない会社もあるようです。
こうした環境で無理をして働いているうちに精神疾患を患ってしまう人もいるらっしく、そうなる前に退職代行サービスを使うことが望ましいようです。
ご利用の流れ
退職代行サービスを利用するには、電話やメール、中にはLINEアプリを使って申し込みや問い合わせをするだけなので非常に簡単です。
申し込みをした後は担当者によるヒアリングや退職に向けた打ち合わせを行います。その後料金の支払いを済ませると、あとは代行会社が職場に連絡をしてくれます。
他社との競合が激しいこともあり、24時間電話対応可能だったり、即日対応をしていたり、電話での相談回数無制限、退職のノウハウが詰まった冊子をプレゼントしてくれる会社もあったります。
利用料金は20,000円から50,000円までと幅広い価格帯となっており、しっかりと実績のある老舗ほど利用者からの人気も高いようです。
さらには〝退職できなければ返金対応〟をしている代行会社もありますが、そうなったときの利用者の立場を考えると、失敗は許されないのではないかと思ってしまいます。
申し込みが多い業界
このようなサービスを利用する利用者はどのような業界で働いているのでしょうか。テレビに出ていた代行サービスの社員さんが傾向を話していました。
労働時間が守られていなかったり残業代が未払いだったりと、いわゆるブラック企業に勤めている人が多いのかと思っていたのですが、実際は介護業界で働く人の利用が多いようです。
介護中に腰痛など身体を壊してしまい仕事を続けることが難しいケースや、十分とは言えない賃金設定、夜勤などの労働環境が退職を決意させる引き金となっているようです。
私が仕事をしている介護保険分野の領域でも、ケアマネジャーさんやヘルパーさん、看護師やリハビリスタッフの入れ替わりは頻回にあることも関係あるのでしょうか。。
利用する時の注意点
退職代行サービスは一見するととても便利なサービスのように見えますが、利用する際には注意が必要な点があります。
一つ目は、多くの退職代行会社の担当者が弁護士資格を持っていないといないという点です。
弁護士資格を持たない人が退職の代行を担うと違法な行為に当たるとという弁護士がいるのも事実です。
また、退職の手続きを進める際に有給休暇を何日消化して退職することができるのか、退職金の支払いはいくらになるのかとった交渉事が生じます。
これらの業務については弁護士資格を持つ方以外は行うことができないため、退職代行サービスで請け負える範疇にも限界があります。
二つ目は退職代行サービスを提供している会社には悪徳業者も含まれており、円満退社したと思っていたら職場から訴えられた事例もあるようです。
一番は自分で直接退職の申し出ができればいいのですが、そうでない場合でも退職代行サービスを利用する時は慎重に行動したほうがよさそうです。
まとめ
最近流行りの退職代行サービスについて調べてみたら、
⑴退職代行を行う会社が急増しており、価格設定や特典で差別化を図っている。
⑵とても簡単に利用でき、申し込み日当日に即日決着をしてくれる業者もある。
⑶中には悪質な業者も含まれているため、自身でしっかりリサーチしたほうがよい。
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