訪問リハビリで依頼されること
訪問リハビリで利用者さんのお宅に伺っていると〝頼まれ事〟をされることがよくあります。その内容は家具の修理、電球の交換、家電の使い方、お遣いまで多岐に渡ります。
セラピストの中には〝リハビリ以外の頼まれ事は一切応じません〟という態度を貫いている方もいるとは思いますが、私は自分でできそうなことであれば手伝うようにしています。
なかには〝訪問介護〟の方にお願いした方がよいのでは?と思うような内容の頼まれごともありますが、それには事業があるようです。
それは、訪問介護で生活援助サービスを利用されている場合でも〝できること〟と〝できないこと〟が明確に線引きされていることと関係しているようです。
そこで今回は〝訪問介護〟の制度について調べ、実際に訪問リハビリで連携を測ってみた事例についてまとめてみました。
買い物に関するルール
私自身、生活援助ではほとんどの家事をやっていもらえるものと思っていましたが、調べてみると以外と厳しいルールがあるようです。
生活援助でヘルパーさんにお願いをする〝買い物〟にもしっかりとルールが定められています。
〝日常生活を営むために最低限度必要な物品〟に限られるため、それ以外の嗜好品などは買ってきてもらうことが出来ません。
つまり、アルコール類や趣味で必要な物は買ってきてもらうことができません。個人的にはこれは利用者さんにとってはかなり〝酷〟なルールだと思います。
毎日の晩酌や、趣味でやっている編み物の毛糸などもヘルパーさんにお願いをして買ってきてもらうことはできないのです。
また、買い物に行くことができるお店にもルールがあります。基本的に家から一番近いお店でしか買い物をすることができない決まりになっています。
家から同じ距離に二店舗あれば選択肢も広がりますが、もしも家から最寄りのお店の品揃えが悪かったらと思うと、必ずしも満足度の高い買い物にはならないように思います。
部屋の掃除に関するルール
生活支援の中では、掃除をする際にもルールが決められており、以外な掃除場所が禁止されています。それは〝窓拭き〟や〝植木の水やり〟などです。
これはケアマネジャーの筆記試験でもよく出題される内容のため、多くの方がご存知だったのではないでしょうか。
床は拭けても窓は拭けない理由は、やはり日常生活に含まれる範囲かどうかで線引きされているようです。そのため、窓拭き以外のも換気扇や庭の掃除、植木の水やりなども行うことができません。
訪問リハビリの時間を有効に使う
訪問リハビリでは、リハビリを兼ねて色々なことに挑戦することが出来ます。それはもちろん、買い物や窓拭きも例外ではありません。
私が訪問リハビリで出会う利用者さんの中には、屋外歩行のついでに買い物を希望される方もいらっしゃいます。そんな時は歩行練習とADL練習を兼ねて買い物にもお付き合いしています。
自分のほしいものを自由に選べる時間を確保することも必要な支援のひとつだと思います。
また、窓拭きも動的な立位バランスや上肢の機能を鍛えるためにはもってこいの運動です。利用者さん本人が希望していれば一緒に取り組むこともできます。
同じ利用者さんに介入していたヘルパーさんは、こうした状況を踏まえてしっかりと申し送りをしてくださいました。
そのため、その時に聞かれたニーズの中で私が実施できることに関しては、利用者さんとともに挑戦するように心がけています。
まとめ
訪問介護の生活援助について調べてみた結果、
⑴買い物ひとつにも細かい制約がある。
⑵家の掃除ひとつにも細かい制約がある。
⑶情報を共有をすることで、利用者さんのニーズに応える役割を担う。
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