適正とまでは言えませんが
仕事をする上で〝向き不向き〟というのは必ずあると思います。仕事以外でも家事活動や趣味、ファッションセンスまであらゆるものに〝適正〟は存在しています。
それはリハビリの分野でも例外ではありません。資格を持っているからといってその仕事が天職だという人は意外と少ないのでないでしょうか。
急性期・回復期・維持期など同じ身体障害分野のリハビリテーションでも、介入する時期によってその関わり方は違ってきます。
それは訪問リハビリも同様で〝訪問リハビリに向いている人〟と〝そうではない人〟がいるのではないかと思っています。
そこで今回は訪問リハビリの向き不向きについて少し考えてみたことをまとめてみました。
介入期間の捉え方
訪問リハビリの利用者さんは維持期の方がほとんどです。回復期をリハビリ病院で過ごされ比較的状態が安定されている方を担当させて頂く機会が多いです。
そのため、病院と違って介入させてもらう期間に制限はなく、本人が希望すれば最期までリハビリを受けることもできるのが訪問リハビリの特徴です。
回復期など3ヶ月〜6ヶ月で次々と利用者さんが入れ替わる環境で仕事をしてきた方は、訪問リハビリのリズムに慣れるまで時間が掛かるかも知れません。
この長期的な関わりが苦手というセラピストがいるのも事実です。著しい機能回復や生活の変化が見られないことが原因で訪問看護ステーションを去っていく同僚も多くいました。
家族との関わり方
訪問リハビリでは、熱心なご家族がリハビリ場面に同席されていることが多くあります。配偶者、子供、兄弟など関係性は様々ですが、皆利用者さんのことを思って同席されています。
その時、情報収集やご家族と信頼関係を築くよい機会と捉え、積極的に活用できるセラピストは訪問リハビリに向いていると思います。
一方でリハビリ場面に家族が同席されることを極端に嫌がったり、本人や家族の関係性にあまり関心を持たないセラピストは訪問リハビリではあまり見かけません。
事務所での過ごし方
事務所で過ごす時間の使い方でも、訪問リハビリの適性が見えてきます。事務所で同僚と利用者さんの経過や些細な出来事で会話が弾んでいる場合は問題ないと思います。
一方で、事務所で同僚と会話はするものの、その内容が利用者さんへの不満だったり自分に都合の悪い出来事への愚痴ばかり口にしている人は、訪問リハビリを楽しめていないサインだと思います。
私の同僚も月末に始まる利用者さんに対して〝月末スタートだと計画書や報告書の手間が増える〟という発言をしていました。もちろん、一年も経たずに退職していきまいたが。
ここでの見極めポイントは〝仕事を楽しんでいるか〟という点です。訪問リハビリの仕事にやりがいを見出している方の視点は、利用者さんの些細な変化も嬉しく思うものです。
まとめ
訪問リハビリの向き不向きがあるとすれば
⑴利用者さんが希望する限り、長期間寄り添うことが出来る。
⑵著しい変化や回復がなくても、リハビリの必要性を見出せる。
⑶事務所でも利用者さんの些細な出来事で盛り上がれる。
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