内服管理を支援するために
みなさんは訪問リハビリで利用者さんのお宅に伺った際、処方薬の飲み忘れがあったらどのように対応しているでしょうか。
朝の薬を飲み忘れていたことに気づき、お昼の薬と一緒にまとめて飲んでしまったという利用者さんがいたり、内服薬のセットを利用者さん自ら調整してしてみたり、在宅ならではのトラブルも多くあるように思います。
一週間に数回しかお会いできない環境だからこそ、服薬管理の大切さは在宅で仕事をしている方ならどなたでも感じる部分ではないでしょうか。
理学療法士や作業療法士でも薬の名前と効能くらいは頭に入れておくべきではありますが、知識だけでは実際に現場で判断するのはとても難しいのが現状です。
そこで、訪問リハビリの担当者ができる服薬管理について、薬剤師さんや看護師さんにもらったアドバイスを踏まえてまとめてみました。
内服カレンダーの活用
薬の飲み忘れを防ぐためにまずはじめに思い浮かぶのは〝服薬カレンダー〟です。これは医療関係の仕事に従事されている方であれば一度は目にしたことがあると思います。
月曜日から日曜日の枠を朝・昼・夕・寝る前の4つのポケットで区切り薬を収納するものです。病院の売店や薬局、最近ではインターネットや百円均一でも購入できるようになってきました。
壁に掛けて使用できるため、飲み忘れたところが一目瞭然で把握できます。また、飲み終わった薬の袋を捨てずにとっておくことで、飲み間違いがなかったかもチェックすることができます。
薬の一包化
一度に内服する薬が数種類処方されている場合、処医の指示があれば〝内服薬を一包化〟してもらうことができます。28日分の処方で約380円くらいの加算になっています。
また、薬剤師が利用者さんの内服状況を確認して一包化の必要性が認めらた場合、処方医に確認をすることで一包化してもらうこともできます。
一包化のメリットは錠剤をシートから取り出す手間が省けることに加えて、飲み間違いや紛失のリスクを減らすことができます。
病院では看護師さんが毎回内服管理をしてくれるので安心ですが、在宅ではそこまでの支援を受けることは難しいのが現状です。
内服管理を行っているご家族の意見を聞いてみると、管理に要する時間を短縮できる点は大きなメリットとなっているようです。
最新の内服管理マシーン
これは社内研修会で薬剤師さんをお招きして講義を受けた時に教えてもらった話ですが、最近の内服管理はハイテクマシンが導入されているとのことでした。
機械には一包化された内服薬をセットできるようになっており、ボタンを押すことで一包ずつ自動で排出される仕組みとなっています。
この機械の凄いところは、飲んでいない時はお知らせのアラームで教えてくれたり、ボタンを押しすぎた場合は自動で排出が制御されたりと、飲み間違いを防ぐ工夫が盛り込まれています。
大きさは小さめのポットくらいのサイズ感で卓上においてもそれほど邪魔にはなりません。値段はリース料金が数百円くらいでレンタルできるそうです。
取り扱いをしているかは最寄りの薬局で確認をしてみるとよいかも知れません。
まとめ
内服管理を支援するために取り組めることは
⑴内服カレンダーを導入して、内服状況を視認できるようにする。
⑵内服薬は一包化をすることで、飲み間違いや飲み忘れを防ぐようにする。
⑶薬剤師や看護師と連携を図り、相談できる関係性を築いておく。
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