セライピストが年収をアップさせるには

気づいたこと

訪問リハビリ特有の環境

私が訪問看護ステーションの分野で仕事をする中で、いつも難しいと思っていることがあります。それは〝利用者さんとの距離感〟です。

病院でリハビリをしていた時には、遅かれ早かれ半年ほどで退院をしていく患者さんがほとんどだったのであまり意識をしたことがありませんでした。しかし、訪問リハビリを利用される場合は基本的に期限はありません。

利用者さんが目標を達成できたのでめでたく終了しますというケースは少なく、病状の悪化による入院や施設への入所、ご逝去によるサービス終了のほうが多いように思います。

私は過去の5年間同じ訪問看護ステーションに在籍していましたが、入職から退職までリハビリを担当させてもらった方が7人もいました。一方でリハビリが始まってすぐに担当を変更されてしまうこともありました。

このように訪問リハビリという環境では、ひとりの利用者さんと関わる期間が限られていない分、気持ちの持っていき方やお互いの距離の図り方ひとつをとっても、非常に難しいと感じることがあります。

担当引き継ぎの難しさ

訪問リハビリで関係性を築くのが難しいケースに、担当者の引き継ぎがあげられます。特に訪問リハビリでは一対一で過ごす時間があるため、担当者が変わるインパクトはかなり大きいものと思われます。その分利用者さんのストレスも相当なものなのではないでしょうか。

特に引き継ぐ際に女性から男性に変わるパタータンでは、担当変更をした直後に〝私が担当になってよかったのだろうか〟と悩むケースも多くあります。

私が経験した担当変更によるトラブル

私が初めて訪問看護ステーションに転職をした際、ちょうど同じタイミングで退職されるセラピストがいたため、すぐにほとんどの担当を引き継がせてもらうことになりました。

少しずつ仕事にも慣れひとりで訪問するようになってから一ヶ月、ある利用者さんから〝これから先はリハビリが予定されている時間に通院の予定が入ったため全て休みにしてほしい〟という内容でした。

このような連絡が来れば、十中八九担当者が気に入らなかったというメッセージです。案の定毛馬苗じゃーさんに連絡をすると担当を変更してもらいたいという連絡があったようでした。

原因は〝血圧が高すぎる〟とのことでした。前任者は利用者さんを気遣い測定した血圧を低く伝えていたようですが、私はそれを知らずに測定したままの数値を伝えていました。すると利用者さんは〝あの担当者に変わってから血圧が高くなった〟という思いから担当者の変更を希望したというわけです。

終わるタイミングの難しさ

腰痛のためサービスを利用されて約一年、症状も緩和されそろそろリハビリも終了される時期かなと考えていた利用者さんがいました。基本的にリハビリ終了の申し出は利用者さんがするようになっていたので、私もその言葉を待ちながら半年が経過したある日のこと。

利用者さんの家族から〝血尿が出たのでリハビリを休みたい〟という一報があり、それから一ヶ月特に連絡もないまま時間が過ぎていきました。

そこで管理者が連絡をしてみると〝血尿は完治したので大丈夫。リハビリももう大丈夫〟というお返事をいただき、しっかりとご挨拶もできないままサービスが終了してしまいました。

後の祭りですが、あの時リハビリ終了のこちらから提案していれば、利用者さんも気まずい思いをすることなく笑顔で卒業してもらえたのでないかと悔やまれる出来事でした。

まとめ

訪問リハビリで難しいと思うこと

⑴リハビリの期間が定められていないので利用者さんとの距離感も測りにくい。

⑵担当者変更は利用者さんにもインパクトのある出来事なので慎重に。

⑶終了のタイミングを逃してしまうと気まずい感じになるので注意。

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