自分だけは大丈夫・・・とは言えない事態に
私が訪問の世界に飛び込んでから13年、これほどウイルス対策について世間が右往左往したことは初めてだと思います。病院に勤務をしていた頃には、ノロウイルスや疥癬の流行に伴い、マスクや防護用エプロンの着脱方法を実践していましたが、訪問の現場ではどういった対応を取るのでしょうか?
お役所から通達が届いてからの動き
二月下旬のある朝、ステーションに出勤してみるとある案内が回覧されてきました。その内表は、社会福祉施設等における新型コロナウイルスの感染拡大防止のための留意事項が記されていました。
訪問看護ステーションなどの事業所に対しては、スタッフの体温管理をしっかりと行うように記されており、この日から毎日検温結果を通知した上で出勤することになりました。
ちなみに施設など来訪者が頻回に訪れる場所については、面会を控えたり、検温や手洗い、消毒といった対応を取るように指示が出されていました。
そのため、その通達が出た翌日以降、サービス付き高齢者住宅などに訪問で伺うと、受付のスタッフさんに検温をしてもらってから入室するようになりました。
利用者さんへの対応はどう変わった?
訪問リハビリなど、仕事をするうえでの直接的な影響についてもいくつか対応方法が変更になっています。
私が勤務しているステーションでは、基本的に風邪をひいた時以外はマスクをしようしないように言われています。理由は表情が見えないからとのこと。この方針が良いのか悪いのかは別として、2月以降はマスクの着用が義務付けられました。
また、マスク以外にも訪問前と終了後に利用者さんの目の前で手指のアルコール消毒を実施することも義務付けられました。普段からアルコール消毒や手洗いは実施していますが、今の時期は特に念入りに、利用者さんに対するパフォーマンスに近いかたちで行うようにしています。
これで利用者さんが安心してサービスを受けてもらえるのであればお安い御用です。ただ、皆さんがこれで安心してもらえる訳ではありません。利用者さんの中には二週間の間は訪問サービスを休止してほしいと連絡を頂く方もいらっしゃいます。
事務所内ではどうやって過ごせばいいの?
新型コロナウイルスの騒動以降、事業所内での過ごし方も少し変化が出てきています。
まずは事業所内でもマスクの着用が義務化されることになりました。誰かどこからウイルスを運んでくるかはわかりません。万が一スタッフの中に感染者が現れた場合、事業所は即座に業務を停止して消毒をしなければいけません、
また、共に勤務をしていたスタッフについても、濃厚接触者の疑いがあるため自宅待機やPCR検査を受ける必要が生じてきます。感染ルートが把握できなくなってきている現状を踏まえると、いつ、だれが新型コロナウイルスのキャリアになっていてもおかしくありません。
そうなるとリハビリを利用されている利用者さんはもとより、看護師による介入を必要としている利用者さんは必要なサービスを受けることができなくなってしまいます。そう考えると、訪問看護ステーションの仕事をするためにはより一層注意を払っていく必要があるように思えてきます。
まとめ
新型コロナウイルス対策を受けて、訪問看護ステーションの仕事に与える影響は、
①訪問時のマスク着用はもちろん、事務所内でもマスクは必需品。
②施設など訪問者が多い場所では、検温によるチェック、または立ち入り禁止の措置が取られている。
③場合によっては、訪問を見合わせてお休みになってしまうこともある。
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