良好な関係が築けていても
訪問リハビリの文献や研修会の講義内容のなかには、トラブルやクレーム事例などを通じたリスク管理を学ぶ機会が設けらています。
実際にリハビリ中に生じるトラブルは多く存在していますが、それが必ずしもリハビリをしている最中に生じているわけではありません。
担当セラピストが頑張って関係性の構築に務めても、周囲のスタッフによるケアレスミスがきっかけとなり、利用者さんの信頼を失ってしまう可能性も十分にあります。
そこで、私が経験をした以外な理由からトラブルが生じた事例についてご紹介します。
利用料金の引き落とし
私が勤務している訪問看護ステーションでは、利用料金のお支払いを〝口座からの引き落とし〟でお願いしています。
そのため、手渡しで毎月の請求書を渡し、引き落としが完了次第領収書を渡していたのですが、利用者さんから〝知らない会社から料金が引き落とされている〟というクレームが入りました。
私が勤務しているステーションでは、利用料金の引き落とし手続きを仲介業者に以来していたため、利用者さんの口座には仲介業者の会社名が印字されていました。
こうした仕様で手続きがされる旨を契約時に説明しておけばよかっただけの話ですが、問題が生じるまで対策を対策を講じてこなかった管理者のミスということになります。
休みの連絡
訪問リハビリで利用者さんと電話連絡を行う機会は、お休みの連絡が一番多いと思います。当日の体調不良や用事による休みはもちろんのこと、2〜3日前に事前に休みの連絡を頂くこともあります。
当日であれば速やかに情報共有が図られるのですが、事前に頂いた連絡の伝え忘れにより利用者さんのお宅に訪問してしまうことがあります。
そんな時、利用者さんが用事で不在であればまだ良いのですが、体調不良などで家にいた場合、これほど気まずいことはありません。
利用者さんの中には、一度でもこうした連携ミスを露呈してしまうと、それだけでサービス終了に繋がってしまうこともあるため注意が必要です。
電話対応時のトラブル
電話対応についても、些細な言葉遣いや態度の悪さでトラブルに生じることがあります。以前も電話対応をしたスタッフが〝はいもしもし〟と電話に出たことが原因でクレームを頂くことになりました。
ビジネスマナーに詳しい方であれば当然承知していることだと思いますが、〝もしもし〟という言葉はお客さんに対して失礼な言葉遣いとされています。
病院や施設で勤務をしている看護師やセラピストの多くは、こうした一般的なビジネスマナーを学ぶ機会がないまま現場へ出て行きます。
病院や施設内でのやりとりでは何も困ることはないのですが、訪問看護ステーションなど小さな組織で働くようになると、より一層ビジネスマナーの重要性を理解することができます。
まとめ
リハビリ以外のトラブルについてまとめてみると、
⑴しっかりと説明をしておくことで避けらるトラブルは以外と多くある。
⑵利用者さんからの休みの連絡ほど、大切に共有していく必要がある。
⑶医療職に不足しているビジネスマナーについては機会があれば学んでおくと役立つ時がある。
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