デイサービスの魅力
訪問リハビリを利用されている方の中には、デイサービスも併せて利用しているという方が多くいらっしゃいます。利用する目的は様々ですが、日常生活によい刺激となっていることには違いありません。
最近のデイサービスは色々な企業が参入するようになり、それぞれでオリジナルのサービスを売りにしているところが増えてきたように思います。
リハビリに特化したデイサービス、麻雀や囲碁など余暇活動を楽しめるデイサービス、外出や外食を楽しむことができるデイサービスなど調べてみると本当に様々なサービスが設けられています。
そんなデイサービスですが、私自身もデイサービスと訪問リハビリで連携が取れないものかと試みたことがありました。
その結果、意外とよい取り組みだったのではないかと思える成果が得られたのでご紹介します。
きっかけは利用者さんのひと声から
私が訪問している利用者さんから〝デイサービスでもリハビリをやりたい〟という相談を受けたことがありまりました。
訪問リハビリは一週間に二回、毎回1時間ずつ利用してもらっていたので、これ以上リハビリを利用することはできません。そこでデイサービスでもリハビリが出来る環境を作るべく動くことになりました。
リハビリに理解のあるケアマネジャーさんだったこともあり、デイサービスでスタッフさんを交えて担当者会議を開催したのち、実際に利用している様子を踏まえて情報共有を図ることができました。
移動手段の検討
まずは移動の機会を活用して、歩行練習を実施してもらえることになりました。
ちなみに訪問リハビリでは歩行器を使用していました。利用者さんからデイサービスでも同じ歩行器を使用したいという希望があり、もう一台同じ歩行器をレンタルすることになりました。
このデイサービスでは移動場面には必ずスタッフが付き添ってくれることになっていたため、歩行時の介助方法を伝えるだけでスムーズに実施してもらうことが出来ました。
ただ廊下を歩くだけの歩行練習ではなく、実際にトイレや食堂への移動を歩くことで、より実用的な歩行練習を実施できるようになりました。
座位活動の見直し
次に〝座位〟の環境にも介入できるポイントがありました。以前は送迎時に乗車していた車椅子をそのまま椅子の代わりとして使用していました。
しかし、標準型の車椅子を使用していたため長時間の座位保持には適さない環境でした。
そこでデイサービスに到着したら椅子に移乗させてもらうことを提案し、こちらも快く引き受けてもらえることになりました。
病院やデイサービスでは、未だに移動用の車椅子を食事や休憩時にも使用されていることがありますが、これは利用者さんにとってはあまりよい環境とは言えません。
目的に応じてその座位活動に適した椅子や車椅子を選択できる環境が望まれます。
生活の場として捉えると
訪問リハビリで介入できる時間は一週間に2時間が上限です。それ以外の6日と24時間をどう過ごすかで生活の質も大きく変化していきます。
そんな時、デイサービスを利用している時間も〝普段の生活の一部〟と捉え、取り組める活動があればこれほど頼もしいものはありません。
わずかな時間で専門的なリハビリを行うよりも、生活の場にリハビリの要素を取り入れることのほうが有意義な時間を過ごすことができるのではないでしょうか。
まとめ
デイサービスと訪問リハビリで連携を図ると
⑴車椅子移動を歩行練習の場として活用することができた。
⑵座位活動の時間を車椅子から普通の椅子に変えてもらうことができた。
⑶デイサービスも利用者さんの生活の場として捉えると有意義に過ごせる。
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