安定志向か、それ以外か
私は訪問看護ステーションに在籍をしています。その理由は訪問リハビリの分野で仕事をしていたいという真っ当な思いと共に〝給料がアップする可能性がある〟というメリットに魅力を感じるといっても過言ではありません。
というのも、私が勤務している訪問看護ステーションは〝インセンティブ制度〟を導入しています。病院に勤務をしているセラピストの方にはあまり聞きなれない言葉ですが、要するに一定以上の仕事に対して〝出来高払い〟をしてくれるというイメージです。
これは病院勤務ではまず経験することができない制度なので魅力を感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
インセンティブとは
訪問看護ステーションの求人情報をみてもらえれば詳しく記載されているとは思いますが、ほとんどの事業所で80時間以上は一件につき4000円のインセンティブが発生します。基本給が30万円だったとして、一ヶ月に100時間の訪問実績を計上すると、給料に80000円が加算されます。合計して38万円のお給料がもられるというシステムです。
新規で立ち上げられている訪問看護ステーションの求人をみると、多くがこのインセンティブ制度を導入しており、なかには75時間で一件あたり4500円の金額を設定するなど、少しでも魅力的な条件を提示して他社と差別化を図ろうとする動きもみられるようになっています。
メリットとデメリット
インセンティブのメリットは、当然ですがお給料が増えるということです。訪問を頑張って、利用者さんのお役にも立てて、給料も増える。こんなによいことはありません。必然的に訪問一件のありがたみを感じるとともに、〝仕事をしている〟という実感が湧き高いモチベーションで仕事に励むことができます。
そんないいこと尽くしのインセンティブですが当然デメリットもあります。それは、インセンティブが発生しなくなると途端にやる気が低下してしまうという点です。これは致し方のないことなのですが、利用者さんがリハビリを卒業してしまうと訪問件数は伸び悩みます。
人間とは欲が深いもので、一度よい給料を手にすると次第にそれに慣れてしまい、インセンティブが発生しない月の給料は安く感じてしまうものです。そうすると、仕事に対するモチベーションを維持するのにはとても強い精神力が必要となります。実績が10時間減ったらマイナス40000円と考えると結構でかい金額ですよね。
職場に入る前に確認しておくこと
インセンィブのある働き方の魅力はすでにお伝えした通りです。さっそく訪問看護ステーションに転職しようと思っている方に、ひとつ注意したほうがよい点をご紹介します。
インセンティブで稼げることを売りにしている事業所のなかには、入植一年目は年収を保証して、二年目からは完全に出来高払いに切り替える制度が存在しています。要するに〝二年目以降は自分で仕事を取ってきて稼いでくださいね〟というかなり厳しい条件を提示されてしまいます。
私の同僚も前の職場がこの制度を採用しており、知らずに入植したところ翌年の給料が100万円以上も下がってしまったそうです。そうならなためにも、面接時にしっかりと給与体系について確認をしておくことをお勧めします。
まとめ
インセンティブがある働き方は
⑴調子がよい時期は給料もモチベーションも高く仕事がより楽しくなる。
⑵時には調子が悪い時もある。多くの利用者さんを抱える事業所がベスト。
⑶ただし、厳しい条件で働かされてしまう可能背もあるので面接時に確認を。
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